βグルカン(ベータグルカン)はキノコだけでなく、酵母菌の体内にも含まれていることが発見されたのは1940年代です。
酵母βグルカンの発見以前には、キノコ食だけがβグルカンを摂取する唯一の方法でした。
昔話に多く登場する「奇跡のキノコ」は全てが創作であるわけではなく、民間療法として多用されてきたβグルカンの歴史の一端と見ることができます。
昔話でキノコに救われるのが、人間だけでなくペットの犬や猫も、対象となっていたように、βグルカンという成分は人間にもペットにも同様の機能性が期待されるのです。
昔は「奇跡のキノコ」の中身も機能性も由来も、何も解らないままに経験則としての利用でした。
しかし、近代の分析技術の進歩も手伝って、中に含まれている成分βグルカンの働きが重要だと解明されました。
つまり、βグルカンが多いキノコが、より「奇跡」に近いキノコだと判ってきたのです。
そのため、1990年代に大流行したアガリクス(姫マツタケ)やメシマコブ、2000年以降にはチャーガ、ハタケシメジやヤマブシタケ、ハナビラタケなどのキノコが大量に栽培され、それぞれにβグルカンの含有量を競い販売されました。
中でもハナビラタケ(花びら茸)の増強食、強化食と称した広告展開は大規模です。
その他、漢方に類される冬虫夏草(とうちゅうかそう)も成分としてのβグルカンの機能性が中核をなしていることが解明されています。
中に含まれている成分のβグルカンの量と質が重要であり効率を上下すると解明されたため、
旧来の非効率で高価格のカバノアナタケやハナビラタケ、マイタケを購入する理由は無くなりました。
世界中で高純度のβグルカンへの転換が進んでいるのです。
今、流通している高純度のβグルカン製品では、原料としてパン酵母(イースト菌)からβグルカンを抽出した製品が最高純度であり、85%以上のβグルカン純度が実現されています。